ジェラード(左)を見つめるモウリーニョ監督【写真:Getty Images】
イングランド・プレミアリーグ第36節のチェルシー対リバプールが現地10日に行われ、チェルシーを率いるジョゼ・モウリーニョ監督とリバプールのMFスティーブン・ジェラードが、互いの健闘を称え合う言葉を残している。
リバプール一筋で活躍してきたジェラードは、今季終了後に米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシーに移籍する。プレミアリーグでプレーする姿が見られるのは残りわずかとなったため、長年ライバル関係を築いてきたチェルシーのモウリーニョ監督は前日会見で「ジェラードは“お気に入りの相手”であり、私を監督として成長させてくれた一人」と語り、「チェルシーにもインテルにもレアル・マドリーにも連れてこようとした。しかし、彼は私に“赤いハート”を持っていると言って移籍をしなかった。この感動は一生残ると思う。いつかリバプールの指揮官として再会することを心待ちにしている」と称賛していた。
試合はホームのチェルシーが開始早々にDFジョン・テリーの得点で先制するも、チャンピオンズリーグ出場権獲得のため負けられないリバプールが前半終了間際にジェラードのゴールで同点に追いつく。ジェラードは79分に途中交代すると、チェルシーサポーターも含め、スタンフォード・ブリッジの観客から大きな拍手が送られた。尚、試合は1-1の引き分けに終わっている。
英メディア『スカイ』で試合後のインタビューに答えたモウリーニョ監督は「ジェラードがいなくなるのは寂しい。最高のリーグに保つためには常にベストプレーヤーが必要なんだ。彼の退団を止めることはできないが、ファンタスティックな相手と戦えたことは素晴らしい思い出」とコメント。
一方、プレミアリーグの公式ツイッターでジェラードは「モウリーニョは世界最高の監督。もし自分がリバプールのファンでなければ、彼と3度契約していただろう。だが、私にとってレッズで獲るトロフィーはミランやマドリーで獲るものの10倍の価値があるんだ」と、別の道を進みながら互いに尊敬し合う言葉を残し、プレミアリーグにおける最後のジェラード対モウリーニョは幕を閉じた。
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