「チェルシーはCLで勝ち残った4チームから後れをとっている」
私はユベントス対レアル・マドリーの1stレグのためにトリノに赴き、水曜夜にはバルセロナがバイエルン・ミュンヘンから3点を奪った試合も観戦した。4チームともに、チェルシーを含めた現在のイングランドのどのチームよりもはるかに良いチームだった。
モウリーニョが過去に、深く引いてカウンターを繰り出すことで、より戦力の充実したチームを破る力があると証明してきたことを我々は知っている。2010年にインテルでCLを制した際にも、それを非常にうまく実行していた。だがそれは、毎年機能させ続けるのは難しい戦術だ。
パリ・サンジェルマン(PSG)戦でも彼は同じようなことを試みたが、ホームでの2ndレグの大半の時間を10人の相手と戦いながらもアウェーゴールでの敗退を強いられた。繰り返すが、あの夜のチェルシーのように用心深くなるのはリスクのあることだ。
その後、PSGは次のラウンドでバルセロナに一蹴されてしまった。チェルシーは現時点で欧州のエリートと比べてどれだけ後れを取っているかを思い知らされたことだろう。
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