敵陣で約7割。プレーに違いを見せた本田
スタッツを見てみると、支配率41.7%(ミラン):58.3%(ローマ)、パス総本数329本:459本、パス成功本数261本:388本、アタッキングサードでのパス本数89本:100本、パス成功率79%:85%、クロス本数16本:15本、チャンスメイク数8回:8回、シュート本数11本:15本。
クロス本数では上回り、チャンスメイクでは同数だったものの、その他の項目で下回っているのは、もはや恒例ともいえるものだった。
さらに、各選手がボールを持ってプレーした位置を見ても、ミランは自陣が62.48%で敵陣が37.52%。ローマも敵陣が42.97%と過半数を割ってはいるが、それでもミランより上回っている。この状況も“いつも通り”。
しかし、大きく違っていたのが本田圭佑だった。本田は、90分間を通して敵陣で72.41%を記録。これまでは守備へのサポートの意識から過半数を割ることも少なくなかったが、このローマ戦ではより攻撃への意識を持ってプレーしていたことが分かる。
その中で、アレックスに次いでチーム2位となる52回のボールタッチを記録し、チームトップタイとなる37本のパスを出した。さらに、4本のクロス、3回の1対1はチームトップの数字だった。
そして、今季ここまでの出場25試合で2つだったアシストを、この試合だけで4に伸ばした。得点に絡んだのは、2得点を挙げた14年10月19日のヴェローナ戦以来、実に7ヶ月ぶりのことだった。
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