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不調でも鹿島を侮らないフィッカデンティ監督。勝利のカギは「耐えること」

text by 編集部 photo by Dan Orlowitz

不調でも鹿島を侮らないフィッカデンティ監督。勝利のカギは「耐えること」
FC東京のマッシモ・フィッカデンティ監督【写真:ダン・オロウィッツ】

 10日に鹿島アントラーズ戦を控えているFC東京のマッシモ・フィッカデンティ監督が、前日練習後にメディアの取材に応じた。

 現在リーグ戦4連勝中のFC東京は、厳しいゴールデンウィークの連戦を最高の形で終えようとしている。最後のピースは鹿島戦の勝利だ。

 対戦相手の鹿島は11位と苦しい戦いを強いられており、AFCチャンピオンズリーグでもグループリーグ敗退に終わるなど本来の力を発揮できていない。

 それでもフィッカデンティ監督は「最初から注意深く臨み、自分たちのプレーを信じてやっていくことが大事になる。彼らの強みを限定させることは簡単ではない」と警戒を怠らない。

 FC東京は鹿島を苦手としているが、10日のチケットは前売りの段階で完売しており、満員の味の素スタジアムがチームを後押しする。

 だが、「難しい時期を過ごしているとしてもクオリティのあるチームであるのは間違いなく、苦しい時間も必ずあるので、その中で耐えていくことが重要」と冷静に勝利へ向けたキーポイントを挙げた。

 また、鹿島戦では前節警告を受けた吉本一謙が出場停止となる。代役候補筆頭のカニーニは負傷明けのため万全ではなく、丸山祐市の先発起用も含めて森重真人の相方選びは慎重に行われるようだ。

 フィッカデンティ監督は「チームに関して2つの疑問を持っている」と語ったが、CBの組み合わせに加え、新戦力ラサッドの起用法も頭を悩ませている。

 1か月前から練習に参加しているため連携面に不安はないが、トップレベルの実戦から1年近く遠ざかっており、実際の試合でどんなパフォーマンスを見せるかは未知数だ。

 しかし、「間違いなくキャリアにおいて興味深い結果を残してきているし、彼のようなクオリティはうちに足りなかった部分でもある。90分プレーすることは難しいかもしれないが、経験豊富なので途中からでも入っていける」と実力そのものは高く評価しており、メンバー入りの可能性は高い。

 不確定要素が多い中、悲願の優勝に向けてここで上位に食らいつけるかが重要になる。絶対に負けは許されない状況で、フィッカデンティ監督は静かに闘志を燃やしている。

【了】

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