プレミア“No.1”守護神、アーセナルのダビド・オスピナ【写真:Getty Images】
ここ数年でMFメスト・エジルやFWアレクシス・サンチェスらワールドクラスの選手を補強しているアーセナルは、04/05シーズン以来10季ぶりの2位フィニッシュが見込まれている。
ガナーズはリーグ35節終了時点で1試合未消化ながら勝ち点70。直近10年の統計を見れば、2番目に良いペースを維持している。チームは効果的な補強によってかつての自信を取り戻し、クラブを率いるアーセン・ヴェンゲルは来季以降のリーグタイトル制覇に向けて手応えをつかんでいる。
アタッカー陣の顔ぶれが注目されるなか、今季の躍進を陰ながら支えるのが新加入のGKダビド・オスピナだ。シーズン開幕前にフランスのニースから加入した26歳のコロンビア代表は、当初の正GKヴォイチェフ・シュチェスニーが1月にシャワー室で喫煙騒動を起こして以降、チームの守護神としてゴールマウスを任されるようになった。
当初は2ndチョイスとしてベンチに置かれていたオスピナだが、実際は様々な舞台で並み居るライバルたちに引けを取らない数字を残してきた。ニース時代には12/13と13/14シーズンで1試合の平均失点を1以下に抑え、リーグ最高峰と言われるマルセイユのGKスティーブ・マンダンダと比べても遜色がないスタッツを残す。
2014年のワールドカップ南米予選では出場各国のGKのうち最少失点を記録。本大会でも1試合平均で3つのセーブを見せ、同じくベスト8まで進んだコスタリカ代表のケイラー・ナバスやベルギー代表のティボー・クルトワに見劣りしない能力を示した。
さらに、今季のプレミアリーグで10試合以上出場したGKのデータを見比べてみると、オスピナは1試合平均の失点率、セーブ率、クリーンシート率でリーグトップの数字を記録。出場している際は必要最低限の失点で安定してゴールを守れるGKだということを証明している。
アーセナルは夏の移籍市場でチェルシーのペトル・チェフかレアル・マドリーのイケル・カージャスのいずれかを獲得するのではないかと報じられている。しかし、ガナーズには既に他のビッグクラブの正GKにも負けず劣らずの守護神が存在しており、今週末にホームで行われるスウォンジー戦でもサポーターの“オスピナ・コール”を背に正確なゴールキックを送り続けるだろう。
【了】