チームとの相性、地元の環境ともに理想的
また自分たちがボールを持っているときには、同サイドのSBのサポート、エリア内に入ってゴールを狙う動き、中央に入ってのゲームメイク、そしてボールを奪ったときには、サイドで起点となって全体の押し上げを促す役目が課される。
いずれにしても武藤のフィジカル、スピード、技術を考えれば、十分に務めることの出来るポジションだ。またワントップのポジションでも、その能力を活かせば、現在岡崎が担っている仕事をこなすことはある程度可能なのではないだろうか。
大きな怪我といったアクシデントさえなければ、ポジションを確保して、コンスタントに出場機会を得ることは十分に可能である。
このように実力面では問題ないと思われるが、日本からドイツに渡って、環境面では言葉や文化の違いで戸惑うところも少しあるかもしれない。それでもマインツは人口約20万人の地方都市で、FC東京のクラブハウスのある小平市と同規模である。
欧州に溶け込むための第一歩として、マインツの静かな環境は最適とも言える。ハードルは決して高いものではなく、気付けばあっという間に飛び越えているようなものかもしれない。
もしブンデスリーガでプレーすることになったら、シーズン2桁得点も狙えるのではないだろうか。仮に達成出来なかったとしても得られるものは大きく、武藤嘉紀には、その可能性が十分にあるはずだ。
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