フットボールチャンネル

本田圭佑 10年前

自ら選んだ“ミランの10番”。困難な道を敢えて歩む本田圭佑。来季の主力定着へ、改善すべきは“攻撃での存在感”

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

今季のパフォーマンスをミランはどう考える?

 来シーズンは、また環境が変わる。まずインザーギ監督はシーズン終了後の解任が濃厚。本田にとっては、自らの姿勢を評価しチャンスを与えてくれた指揮官を失うことを意味する。もっともプラスに働く可能性もある。

 ベルルスコーニ会長は「新米監督はもういい」と考えているとの噂で、その通りならば実績がありビルドアップなどが指導できる監督が招聘される。チームの連係が向上すれば、本田もプレイはしやすくなるのかもしれない。

 その一方で、競争相手という点ではどうか。「チームは補強される」とガッリアーニ副会長は発言し、大物代理人や選手の保有権を管理するスポーツ関連の投資会社と積極的に接触しているとの情報もある。ビー・タエチャウボル氏との売却交渉から結局オーナーの座にこだわったベルルスコーニ会長が、自らのメンツを守るために大型補強に走る可能性は高いとみられている。

「その場合は大物のFWを一点買いすることになる」との噂もあるが、いずれにせよ自分のポジションを補強対象とみなされない努力が必要だろう。現状でも、本田のいる右ウイングはスソとチェルチで争っている状況だ。「今後はモチベーションのある選手をピッチに送り込む。今の選手は、来シーズンの確約をもらうためにこれからの試合を頑張らなければならない」。インザーギ監督はそう語っている。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!