「控えの選手が同じパフォーマンスをできるのが一番強いチーム」
もう一つ課題を挙げるとすれば、チーム構成の問題だ。YS横浜戦では岸田が退場し、鳥養は足首に負傷を抱えて途中交代を余儀なくされた。今後彼らのように負傷や累積警告などによる欠場者が増えていく可能性は十分にある。
特に5月からこれほどの暑さとなると、夏場にかけてさらに厳しさは増していくだろう。そんな中で、8試合通じてほぼメンバーを固定して戦ってきたチームが、選手を入れ替えてどのように変化するかは未知数だ。
J3の規定で4人まで交代枠を使えるため、試合終盤はスタメンから大きくメンバーが変わっていることも珍しくないが、それが試合の最初からとなれば話は違ってくる。
これについて宮城も「控えの選手が同じパフォーマンスをできるのが一番強いチームだと思う」と述べ、チーム全体に奮起を促す。
そして、出場機会を得ようと燃えている選手もいる。ここまで出場した5試合すべてが途中出場の松本は「個人的な突破だったり、ドリブルだったり、得点がまだ少ないので、自分の武器である個人で突破できるというのを生かしたい」とレギュラー奪取に向けて意気込んだ。
YS横浜戦ではこのところ徐々に出場時間を伸ばしている18歳のチェ・ジュヨンも好パフォーマンスを披露しており、2列目のポジション争いは熾烈だが、互いに競争することでチームは間違いなく大きな成長を遂げる。
その競争を勝ち抜いた先には、「サポーターが応援してくれているので、自分が成長した姿をピッチの上で見せたい」という松本の気持ちも届くに違いない。
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