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Jリーグ 10年前

J3を席巻する雑草軍団。現在首位、躍進するレノファ山口がつなぐ未来

今季Jリーグ加盟初年度ながら開幕5連勝を果たしたレノファ山口。流麗なパスサッカーでJ3序盤戦を席巻したパフォーマンスはクラブの名前を一気に全国区へ押し上げた。第9節のY.S.C.C.横浜戦はこれまで以上に厳しい試合となったが、山口の成長は止まることを知らない。

text by 舩木渉 photo by Wataru Funaki

J3で躍進する本州最西端クラブの存在

J3を席巻する雑草軍団。現在首位、躍進するレノファ山口がつなぐ未来
J3開幕5連勝で一気に首位へ躍り出たレノファ山口【写真:舩木渉】

 2シーズン目を迎えたJ3で特大のインパクトを残しているチームがある。今季チーム創設10年目にして念願のJリーグ加盟を果たしたレノファ山口だ。

 ガイナーレ鳥取との開幕戦を2-1で制してJリーグ初勝利を挙げると、続くJリーグU-22選抜戦は8-0の大勝。第7節でAC長野パルセイロに敗れるまで破竹の5連勝で、その名を一気に全国区へ押し上げた。

 先月29日のFC琉球戦は3失点をものともせず、後半アディショナルタイムに決勝点を奪って勝利を取り戻した。

 そして迎えた第9節の対戦相手はY.S.C.C.横浜とのアウェイゲーム。5月としては異例ともいえる気温27℃の暑さの中、これまでになく厳しい試合を強いられた。

 前半開始から15分ほどは自分たちの狙い通り、細かくパスをつなぎながらゴール前まで運ぶ展開を作った山口。しかし、徐々に自陣に引いていった相手に対して攻めあぐねると、今度はYS横浜のハイプレッシャーに苦しめられ、カウンターから何度もゴールに迫られてしまう。

 結局前半はスコアが動くことなく折り返したが、山口の上野展裕監督が「YS横浜の攻撃やセカンドボールの競り合いに我々が負けて後手を踏んで、苦しい試合となった」と語る通り、なんとか踏ん張って耐えていた状態だった。

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