スタッツではアウェイのマドリーが優勢も
イタリア王者の意地は示した。セリエA4連覇を決めた直後のこの一戦、ホームのサポーターたちの前で敗戦を喫するなど許されることではない。プレッシャーもあった中でユベントスは勝利を手にした。
先制のゴールを決めたのは、アルバロ・モラタ。レアル・マドリーの下部組織で育ちながら、より多くの出場機会、より確かな信頼を得るために今季ユベントスへと籍を移した彼の“恩返し”は、様々なそして愛憎入り混じる複雑な感情を呼ぶものだったはず。
大入りのユベントスサポーターにとっては溜飲を下げるゴールとなり、モラタを応援したマドリーサポーターにとっては彼の成長への喜びとクラブに黒星を付けたことへの悔しさが入り混じっているだろう。特にベンゼマ不在の今、モラタの存在は惜しまれる。
そして再びチームに目を移せば、戦前のオッズが示していたように決して楽な展開ではなかった。
スタッツを見ると、支配率44.6%(ユーベ):55.4%(マドリー)、パス総本数494本:519本、パス成功本数420本:450本、パス成功率85%:87%、アタッキングサードでのパス本数100本:162本、チャンスメイク数8回:9回、シュート数12本:13本。
ほぼ互角の数字が並んだが、スコアを除いては全てにおいて下回っていた。さらに各選手がボールを持ってプレーした「プレーエリア」を見ても、マドリーがユーベ陣地で55.49%を記録したのに対して、ユーベは自陣で63.02%。マドリー陣地では36.98%しかプレーできなかった。