買収騒動に揺れるミラン
さて、今季の目標が事実上潰えてしまったミランは、前日のように経営権の売却から巻き返しの道筋をつけようとしている。当初それは経営権譲渡という形でなされると思われていたが、2日になってベルルスコーニ名誉会長は「自分が51%を保持することもありうる」と、引き続き筆頭株主の座にいる可能性を示唆していた。
ミランのグループ親企業であるフィニンベスト社も、「タエチャウボル氏からは小口株主としての経営参入について依頼された」と発表している。
その裏、ガッリアーニ副会長はスポーツ系投機会社「ドイエンスポーツ」と密に連絡を取り、来シーズンの強化や資金捻出について水面下で話をしているという噂もある。いずれにせよ今後の試合、なんのタイトルもかからなくなったものの「全員が試験の場にある(インザーギ監督)」という意味で重要だ。
そして3日のナポリ戦で、インザーギ監督は本田の先発をほぼ明言した。メネズの4試合出場停止やスソの故障も影響し、「今はモチベーションが高い選手を起用したい」と語っている。その点において、本田に対する信頼は揺らいではいないようである。
【次ページ】シーズン終了までに本田は向上できるか?