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本田圭佑 10年前

目標失い、買収に揺れるミラン。本田圭佑はナポリ戦で試合からの“消え癖”を改善できるか

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

連携が皆無のチーム、個人技に乏しい本田

 チームとして連携のない状態では、相手に密集した守備組織を作られやすくなる。そしてパス交換からポジションをゴール前に移し、前を向いて攻撃に絡む本田は封じられてしまう。ただ、守備を固められた状態から攻撃の道筋を作るというプレーを出来なければ、チャンスメイカーとして生きる道はなくなるのではないだろうか。

 インザーギが「本田と似ている」と評するスソも、周囲を囲まれた状態でボールをもらうと苦しい。ただ彼の場合、そこから細かいタッチを入れてマークを外すことが出来る。好調の際のボナベントゥーラもそうだ。

 クラブの現実を受け入れることができずに、ファンはヒステリックなブーイングを浴びせる。ただ彼らは、不利な状況を打開しチャンスを作ってきたタレントたちに見慣れていたこともまた事実だ。

 マークの厳しい中でも、左足を生かせるプレーディスタンスを確保できるようになれるか。そしてチャンスがたとえ少なくても、確実にシュートへと結びつける集中力を発揮できるか。チームがもう少し整わないことには始まらないのだが、やはり本田にもブレイクスルーを求めたい。

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