残り3戦、EL出場を確実なものとできるか
一方で56分に香川は、右足のアウトでビチャクチッチとアブラハムのCBの間にオーバメヤンへと素晴らしいパスを通している。しかしエリア内でオーバメヤンからパスを受けたムヒタリヤンは、決めることが出来ない。
オーバメヤンはトップスピードに至ることが出来ず、ミキタリヤンは体が「重かった」。切れ味が失われていた。
74分には香川に代わってインモービレが投入されて、オーバメヤンと2トッップを組む。カウンターから2トップで裏を狙うという試みは、コンディションの重さを考えれば、合理的で仕方のない方法だったが、終ぞドルトムントに馴染めなかったインモービレでは、ゴールを奪い切ることは難しかった。
ホッフェンハイムとドルトムントでは、どうしても前提条件が違った。だからクロップは試合に臨むにあたっての会見で「言い訳は無用」と語ったように、もちろんコンディションを「言い訳」にすることは出来ない。
言い訳は出来ないが、それでも1-1という結果は、体調面を考えれば悲観するものではないだろう。後半にはドゥルムのミスパスから、ランゲラクのキャッチミスから、モデステにもう2点を決められてもおかしくなかった。
しかし残りの3試合を考えた場合ではどうか。
「もちろん残りの3試合でホッフェンハイムの上(7位)に行きたいが、我々が今日見たように、それは簡単ではない…」
クロップのこの言葉は諦念の現れなのか、それとも。
【了】