次に乗り越えるはアジア、そして世界の舞台
それでも武富は自身の確実な成長を感じていた。レンタル期間を1年延長して臨んだ2014年、圧倒的な強さでJ2に旋風を巻き起こした「湘南スタイル」に欠かせないピースとして39試合に出場し、9得点を挙げる。自分の感覚が結果としても証明された年だった。
これまでヤンチャなイメージだったゴールハンターに、ハードワークと高い守備意識が備わり、欠点の見当たらないスーパーな選手へと進化を遂げた。
満を持して柏に復帰した今季は、ユース時代からその才能を高く評価してきた吉田達磨監督の下で躍動している。先月29日の川崎F戦で決めたゴールには4年間の成長が詰め込まれていた。
何度も壁にぶつかり、その度に地道な努力を積み重ねて乗り越えてきた。それが確固たる自信となり、武富のプレーを支えている。
次に乗り越えるのはアジアの壁、そして世界の壁だ。進化を続ける“努力する才能”は、目の前の壁がどんなに高かろうと、黄色い戦闘服を纏って正面から立ち向かう。
「柏から世界へ」。このスローガンの下、武富が先頭に立って柏の未来を創り出す。
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