ジェノア戦は布陣変更か
さてそのジェノア戦だが、本田の起用も含めてこちらもまた不透明だ。インザーギ監督がどういう布陣を敷いてくるのか、正直読めない。
招集メンバーからは、前2戦で先発をしていたスソが軽い疲労蓄積のために外れた。そのため、右ウイングのポジション争いはチェルチと本田の2人に。あとは突破力のあるチェルチか、戦術理解度の高い本田かどちらを選ぶかという戦術上の選択になると思われたが、妙な情報も入ってきた。
『スカイ・スポーツ』等の地元メディアは「インザーギがチェルチを“ニセ9番”で試した」と報じた。これが事実なら3トップは左にメネズ、中央にチェルチ、右に本田という構成になると予想できるので、本田の先発復帰という線も見えてくるというわけだ。昨季トリノで大活躍をしていた時のチェルチは、守備のタスクに縛られるウイングではなくFWとして暴れまわっていた。彼を前線に上げ本田を引き続き右で使えば、共存は可能だ。
ただ、ウディネーゼ戦では「前半が終わった時点で10人を変えたかった」と憤っていたインザーギ監督が、中盤以下をそのままにするとも思えない。ボナベントゥーラを一列前に上げ、中盤を固める線も考えられる。
いずれにせよ重要なのは、起用された場合に本田が良好なコンディションを保っているかどうかということだ。前半戦では活躍し、主力として出場機会を多く与えてくれたことで、インザーギは恩人でもあるだろう。その監督の立場が大きく揺らぎ、選手たちも動揺を覚える中、本田はどう貢献を果たすのだろうか。精神力の強さが試される。
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