内紛のミラン。口論する選手と監督
ミランは29日(日本時間30日早朝)、ジェノア戦を迎える。ただ正直言って、ミランはこの試合を落ち着いて迎えられるムードにない。
25日のウディネーゼ戦は1-2で敗北。しかも試合後、フィリッポ・インザーギ監督とミランの選手との間で激しい口論があったと報道された。「おまえらはミランに値しない!」「そうかもしれないが、あんたもだろうが!」――。
これ自体はアドリアーノ・ガッリアーニ副会長直々に否定、また言った当事者とも報道されたデ・ヨンクも「プレスがプレスたる所以は、彼らがいつもスクープを探しているから。最初に読んだことを事実だと鵜呑みにしないで」とツィッターで呼びかけていた。
ただ、「ロッカールーム内で起こったことは公言しない」という暗黙の了解が破られ、事実であれ誇張であれ虚偽であれ、こういった情報が出回るのは決まってクラブ内の統制がうまくいっていない時だ。
ある監督経験者は言う。「もしクラブの中で監督の立場が弱く、契約延長などの見込みがない時、選手は後ろ盾がないことを見透かして言うことをきかなくなるものだ」と。本来なら、彼をトップチームの監督に駆り立たせたクラブがケアをしなければならないのだが、幹部は幹部でインザーギどころではない。ある“別の問題”に追われているのだ。
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