「バイエルンは強かった」。悔しさもにじむ香川
2015年4月28日、DFBポカール準決勝のバイエルン戦、PK戦の末に勝利を掴んだ後で、香川は「バイエルンは強かった」とコメントを残した。
実際、前半から試合を優勢に進めたのはバイエルンだった。「ボールの取りどころがはっきりしなかった」と香川は言う。ドルトムントは、これまでもバイエルンに対してそうしたように、香川を3トップの中心にするような形でプレスを掛けようとする。
しかし今回の対戦では、香川がボランチのアロンソだけをケアすれば良い訳ではなかった。香川に対してボアテング、アロンソ、ラームが1対3の状況を作るように、バイエルンは特定の個人ばかりを経由してビルドアップをしようとはしなかった。
香川が名前を挙げた「ボアテング、アロンソ、ラーム」に、特にチアゴが加わり、各選手が流動的に動いてはボールを受けて回していった。バイエルンはドルトムントに的を絞らせない。
「効果的な攻撃は出来ていなかった」と香川は振り返る。「細かく繋いで、俺がボールを受けて展開していく」というプランがドルトムントにはあったが、バイエルンのプレスも強く「効果的な攻撃は出来ていなかった」。