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アジア 10年前

ACLで苦戦の豪州勢。未来を懸けて戦うWSW高萩&田中、2人が語る日豪の違いとは

text by 植松久隆 photo by Getty Images

次節浦和戦のブリスベン、注目は背番号22のドイツ人MF

ACLで苦戦の豪州勢。未来を懸けて戦うWSW高萩&田中、2人が語る日豪の違いとは
注目のブリスベン・ロアーMFトーマス・ブロイシュ【写真:Getty Images】

 ブリスベンも、今季のAリーグでは開幕ダッシュに失敗。シーズン中にマイク・マーヴィー前監督の解任による監督交代が発生するなど大きく出遅れた。残りのシーズンでのチーム再建を託されたオランダ人のフランツ・タイセン暫定監督は、ACLとAリーグの併行する過密日程を決して層が厚いと云えない戦力をやり繰りして、ファイナル進出には何とか漕ぎ着けた。

 ACLでも、浦和と北京国安にアウェーで2勝するなど踏ん張って、最終節を残したところで3位に付ける。最終戦にホームで浦和を大量得点で破れば、裏の試合が引き分けで終わらない限り、グループリーグ通過の望みは残されている。

 そのブリスベンは、現代表監督のアンジ・ポスタコグルーに率いられて、これまでの「オージー・サッカー」のイメージを打ち破るパスサッカーで11年、12年とファイナルを2連覇するなどAリーグを席巻。さらには、監督交代で一息を付いたものの、昨季の2年ぶりのファイナル制覇でAリーグ初の3度目のファイナル王者戴冠を果たすなど、リーグ有数の強豪の地位を確固たるものにした。

 そのブリスベンが3年前、初めてACLに出場した際、筆者はアウェーでのFC東京戦(国立競技場)を同行取材した。そこで、試合には敗れはしたもののブリスベンは、日本のサッカーメディア関係者やFC東京のサポーターに強い印象を残した。彼らの感想は、多少の表現の違いは有れど、「豪州のチームがこんな(ポゼッション重視のパス・)サッカーをするとは思わなかった」というもの。

 現在のブリスベンは、その頃からメンバーも監督も大きく変わった。しかし、3年前と変わらず攻撃をリードするのは、“Aリーグ史上最高の助っ人”と称されるドイツ人MFトーマス・ブロイシュ。この選手に関しては、機会があればもっと掘り下げるつもりだが、5日のブリスベン対浦和戦の観戦の際には、是非、ブリスベンの背番号22に注目いただきたい。

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