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内田に与えられた10日間の休止。シャルケが失った右サイドの機微、そして勝利。明確となった補強ポイント

text by 本田千尋 photo by Getty Images

休養後、治療・トレーニング方針を決定へ

 そしてヴォールハート医師は「10日間トレーニングを休止すること」を勧めた。ヴォールハート医師の見解に基づいて、内田が「10日間トレーニングを休止すること」は決まった。

 ここで「第3者の意見」が求められたのは、4月18日にシャルケの公式HPに掲載されたヘルトSDのコメントによれば、ブラジルW杯以前には2014年2月9日のハノーファー戦で負った肉離れの問題で、W杯以後には膝蓋腱の問題でヘルトSDの言う「日本の医師」と手術を行うかどうかの治療方針で対立していた、また現在も対立しているからとのことである。そこでヘルトSDは「第3者」としてヴォールハート医師の元を訪ねた。

 そして現在の膝蓋腱の問題についてヘルトSDは手術を回避することを考えており、WAZ電子版によれば、ヴォールハート医師も同様の見解だという。そして「休養後の状態により、その後の治療・トレーニング方針が決定される予定」とシャルケ公式ツイッターは締めくくっている。

 23日付のレヴィアシュポルト紙はシャルケのチーム状況について「リハビリの中のウチダ」と見出しを付けて、「アツト・ウチダは既に10日間のリハビリプログラムの中にある」と記した。現在の内田の状況については、これ以上でもこれ以下でもない。

 マインツ戦を振り返ってみると、右SBのポジションに入ったヘーヴェデスは決して悪かったわけではない。長くシャルケでプレーしており、以前にも同ポジションに入ったこともあってか、ある程度周囲との連係も取れてプレーした。シャルケの右サイドが破綻するところはなく、2つの失点はいずれもセットプレーからのものである。

 しかしファルファンへのサポート、同選手とのコンビネーションからの攻撃、また守備面では相手に瞬発力で挑まれた際に1対1で弱さを露呈するなど、SBに求められる機微では内田に見劣りする。

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