3年連続8強敗退。いまだ遠い欧州制覇
今年もやはり、パリ・サンジェルマンは8強の枠を越えることはできなかった。3年連続、準々決勝で敗退。チームの士気がいい具合に高まっていた今回はもう少し良い戦いをするかと期待したが、ケガ人や出場停止で主力が揃わない、といった不運も重なったとはいえ、両レグ合わせてバルセロナに完敗だった。
今のところ、欧州の8強が彼らの限界ということなのだろう。
今年は8強の一角にイングランド勢が1チームも残っていないことをみれば、カタール勢が参入して新体制に移行してからわずか4年でのこの結果は、それほど悲観するほどのものではないのかもしれないが、ここから4強入りまでのステップは、かなり大きいように感じた。
バルセロナとの2ndレグに2-0で敗れたあと、MFマテュイディは準々決勝敗退を繰り返さないためには「ドローに恵まれること」と答えた。ブラン監督も、「相手のレベルが優っていた」と白旗を上げた。
しかし相手がバルセロナでなければ結果は違っていた、というのは間違いだ。優勝を目標に掲げているクラブなら(カタール勢は参入当初、5年でチャンピオンズリーグ優勝、を目標に挙げていた)、誰が相手であろうと勝てる、と思えるレベルに達していなければ永遠にトップには立てない。
そのバルセロナとて、過去3年間は優勝していない。彼らが欧州最強というわけではないのだ。
【次ページ】チームに足かせともなる“絶対的エース”