周囲との連係深める香川。連動性を取り戻したチーム
香川に「2」の評価が付いたのは、まず何より、前節パーダーボルン戦に続いて2戦連続のゴールを決めたことがあるのは間違いない。
ビルト日曜版は「決着!」と記して、体を倒しながらゴールにボールをねじ込む香川の写真を大きく掲載している。やはりフットボールにおいてゴールは何にも勝るところがある。
その意味では、フランクフルト戦での香川の「2」は、パーダーボルン戦の「2」とほぼ同じ意味合いと言えるだろう。前節と変わらず香川はトップ下のポジションで、守から攻への繋ぎ目としてほぼ淀みなく、さらには、より力強くドルトムントの攻撃に貢献した。
32分の得点シーンのように、ゴール前の深くに走り込む回数も増えている。またPK獲得に繋がるシュメルツァーへのロングパスや、63分の右サイドのオープンスペースへの展開からは、より広く視野を確保できていることが伺える。
67分には、ザンブラーノから長谷部へのパスを香川がカットするや否や、ミキタリヤン、オーバメヤン、ロイスが即座に走り出してショートカウンターを仕掛けたように、ドルトムントらしい連動の中で、ここに来て周囲との連係をさらに深めている。要するに、好調、ということだ。
ビルト日曜版は「クロップの辞任告知の後でドルトムントはまた2試合を勝利し、火曜日のバイエルンでのポカールの準決勝に向けて自信を給油した」と記している。
そして「2」の採点からは、勢いに乗るドルトムントの中で、バイエルン戦に向けて香川もまた「自信を給油した」ことが伺える。
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