4人抜きゴールのタリク・エルリッチ【写真:Getty Images】
オーストラリア・Aリーグのレギュラーシーズン最終節が25日に3試合行われ、リーグ史に残るスーパーゴールが生まれた。
ホームでのメルボルン・シティ戦に先発したアデレード・ユナイテッドのDFタリク・エルリッチは、2点リードで迎えた32分、自陣左サイドでボールを受けるとドリブルで持ち上がる。
そのまま追いすがる相手選手をかわすと、2人目をスピードで抜き去り、対峙した相手CBを2度にわたって鋭い切り返しで置き去りにし、最後はGKの脇の下を抜いてゴールネットを揺らした。
ドリブルを開始した位置から推定60mを1人で駆け上がり、4人抜きで決めたゴールにはファンも驚きを隠せない。
ツイッターでは「何という素晴らしいゴール! 間違いなく今シーズンのベスト」、「信じられない。彼はオーストラリアのメッシだ!」といった声が寄せられている。
比較されたリオネル・メッシは2007年のコパ・デル・レイ準決勝でヘタフェ相手に右サイドから5人抜きでゴールを決めており、8年経ったいまでも語り草になっている。
現在清水エスパルスでプレーするミッチェル・デュークも自身のツイッターで「エルリッチのゴールはトップクラスだ! 年間最優秀ゴールでこれに匹敵するものは絶対ないね!」とコメントした。
1987年生まれの28歳で、昨季アデレードに加入したエルリッチは、所属してチームで毎年主力として活躍していたにも関わらず、これまでほとんど注目されてこなかった。
オーストラリアの年代別代表経験はあったが、A代表デビューは今年3月のマケドニア戦だ。
試合は終盤にメルボルン・シティがアーロン・ムーイのゴールで1点を返したものの、4-1でアデレードが勝利している。
両チームとも来月1日開幕のプレーオフ進出は決まっており、同17日のグランドファイナルを目指した戦いが続く。
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