阻止は可能だった失点シーン
エル・シャーラウィ不在によって左WGが駒不足というなら末期的。チェルチとスソを獲得して、本田を含め右ウイングが3人という現状だけに、フロントの補強策失敗といえるだろう。
37歳となるウディネーゼのディ・ナターレは、自らの得点こそ無かったものの、1人で6本のシュートを放ち、74分にはバドゥによる2点目を誘発するシュートで勝利に貢献した。
DFラインも苦しい状況にある。1点目、2点目のシーンともに崩されたわけではなかった。1点目のCKではエリア内に十分な人数が入っており、2点目が決まる直前のディ・ナターレのシュート時にはラインがしっかりと揃っていた。バドゥのシュートを阻止することは十分可能だったはず。
そして、インザーギ監督を含むコーチ陣は、胸を張って「手を尽くした」といえるだけの研究と対策を行ったのだろうか?
このウディネーゼは、ここまで5戦未勝利と決して安定したチームではない。本来であれば、アウェイであっても勝ち点の計算できる相手だ。その一戦で何1つ良いところなく敗れた。
結局のところ、スタディオ・フリウーリの105×68mのピッチ上、ミランは全てにおいて100%全力を尽くさず、今やイタリアの“スモールクラブ”といえるほどの存在感となってしまった。
【了】