英国人デザイナーであるアンジェロ・トロファ氏の”趣味”が思わぬ事態に発展している。22日、イギリス『BBC』が報じた。
トロファ氏は自らの趣味として、様々なサッカーユニフォームをデザインしSNSで発表している。しかしながら、同氏が「ウィパラ」を元にデザインしたユニフォームが、ボリビア国民の反発を招いている。
今回問題となった「ウィパラ」は、ボリビアの原住民族のシンボルだ。赤、橙、黄、白、緑、青、紫の7色の正方形を並べたカラフルなデザインとなっている。元々、南米アンデス地方の先住民族であるアイマラ族の旗として生まれた。
トロファ氏は、このウィパラをボリビア代表ユニフォームとしてデザインしたが、これが一部のボリビア人から大きな反発を呼んだ。ウィパラは2009年にボリビアの二重国旗として認められているが、先住民族以外のボリビア国民には未だこの決定に賛同していない人たちも存在する。同氏にはSNSを通じて約200通の中傷的なメッセージが届いたという。
これに対してトロファ氏は「予想していなかった。これはただのサッカーユニフォームだよ」と戸惑いを抱いている。
ちなみに同氏は日本代表のユニフォームもデザインしており、日本国旗をモチーフにした作品をインスタグラムにアップしている。
代表ユニフォームはその国の情勢に関わる事柄だけに、思わぬ問題に発展してしまった。意外な形でサッカーの持つグローバル性を確認できた出来事となった。
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