槙野(左)と競り合うFWチョン・テセ【写真:Getty Images】
【浦和レッズ1-2水原三星 ACLグループリーグ第5節】
J1首位の浦和レッズは21日、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループリーグ第5節で韓国の水原三星ブルーウィングスとホームで対戦し、1-2で競り負けた。
引き分け以下でGL敗退が決まる浦和は69分、FWズラタンの先制ゴールでリードするも、得点から5分後に同点にされ、試合終盤の失点で逆転負けを喫した。これで浦和は1分4敗となり、未勝利のまま1次リーグ敗退が決まった。
試合後、川崎フロンターレやボーフムなどでプレー経験のある水原三星のFW鄭大世(チョン・テセ)は「日本でプレーしていた時は、それほど他国リーグのレベルは高くなかった。彼らは3、4年の間に向上している。日本は自分たちがまだトップに立っているという意識によって足元をすくわれている印象がある」とアジアにおける日本サッカーの立ち位置について言及した。
また、チョン・テセは日本のチームの球際の強さが足りないと指摘した。「日本は球際に強くいかないし、スライディングタックルのレベルも低い。DFが一発でカットできるところも、寄せて距離をキープしようとする。韓国勢は球際で強くいけば日本が何もできないことを理解している。彼らは日本との戦いを熟知している」と語るように、韓国のチームにとっては“想定内”だったことを明かした。
しかし、川崎Fで4年間プレーした元北朝鮮代表FWは「日本のクラブが戦い方を変える必要はないし、クオリティーに関しても問題ない。韓国勢のような球際を押し切る強さを身につければ、勝つこともできる」と日本のクラブがアジアで勝ち抜くためのヒントを語った。
日本代表監督が代わったことで戦う姿勢が強調され始めた現状については「ドイツの試合の後に日本の試合を観ると、選手は戦えていない。審判が笛を吹いてくれるため、少しでも後ろから押すだけですぐに倒れてしまう意識が根付いている。代表監督がそれを言い始めるとその意識やレフェリングも変わってくると思う」と今後の課題を口にした。
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