両SB不在のポルト。バイエルンに逆転の可能性
理論上でいけば、同じ戦い方をすれば試合に勝てなくとも、2点のリードを守りきることは決して難しい課題ではないだろう。しかし、ペップのチームを相手にアウェイでの戦いを理論でクリアすることなど不可能ともいえる。
ここまで、バイエルンのホームでの公式戦通算成績は19試合で17勝1分け1敗。その間、平均3.05得点で0.3失点であり、つまりバイエルンがホームで試合をすれば、3-0という結果を期待することができるということ。
シャフタールとのベスト16でもアウェイでの1stレグを0-0と引き分けたが、ホームでの2ndレグは平均を大きく上回る大量7得点で勝利を収めている。ポルトにとって3-1という結果は決して“セーフティリード”とは言えないものだろう。
さらに、ポルトは左SBアレックス・サンドロと右SBダニーロという両SBを出場停止で欠く。バイエルンはリベリとロッベンという両サイドを負傷で欠くことが濃厚なため100%の状態とは言えないが、それでも戦力は十分。
近代サッカーでは、サイドの攻防が試合のカギを握り、SBの攻守における貢献は欠かせない要素となっているため、ポルトにとってこの両SBを欠くことは大きな痛手だ。
過去のデータではポルトの勝ち抜け率61%も、実際にはオッズが示す通りの50:50、もしくはまだまだバイエルンの有利といったところか。
それでも、バイエルンが今季最大のピンチに陥っていることも事実。いずれが勝ち上がるにしても激戦必至の勝負となる。この優勝候補筆頭とダークホースの一戦を見逃せば、サッカー談義に乗り遅れること間違いなしだ。
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