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Jリーグ 10年前

宇佐美貴史はどこまで進化するのか? 覚醒した天才。ガンバのエースが辿り着いた新境地

text by 下薗昌記 photo by Getty Images

指揮官も絶賛「今は何も言うことがない」

「クロスからのゴール」「試合終盤での踏ん張り」

 課題を次々とクリアして行く背番号39はJ1で自身初となる4試合連続ゴールを叩き込んだ湘南ベルマーレ戦でも更なる引き出しを有していることを証明した。

 26分に米倉のシュートがセーブされたこぼれ球を泥臭く押し込んだ今季7得点目も「ごっつあんゴールじゃない。シュートの瞬間からこぼれ球をイメージしていた」と語る。

 開幕前のキャンプ中に、長谷川監督の指示のもと、和田一郎コーチから提示されたのがメッシやカバーニら超一流のアタッカーの映像だった。

「守備がヘタクソ」「疲れている貴史をピッチに置いていても相手は恐くない」。才能の固まり、と評するが故に、J2時代から時に厳しい言葉をかけることを厭わなかった指揮官は、湘南ベルマーレ戦の2日後に「今は何も言うことがない」とまで言い切った。

「色んな形で点が取れているし、色んな時間帯に取れているのも今の僕の強み」。国内ではもはや手がつけられない存在になりつつあるガンバ大阪のエースは、まだ本人さえ気がついていない多彩な引き出しを隠し持っているに違いない。

【了】

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