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Jリーグ 10年前

「点が取れないんだよ」。悩める“湘南スタイル”、打開のカギは積極性とダービーでの勝利

text by 舩木渉 photo by Getty Images

“湘南スタイル”で再び旋風を

「点が取れないんだよ」。悩める“湘南スタイル”、打開のカギは積極性とダービーでの勝利
湘南はJ1の舞台で旋風を巻き起こせるのだろうか【写真:Getty Images】

 曺監督は記者会見で「このサッカーを4年やってきて本質を変えてしまったら監督をやっている意味はないと思うので、選手には『俺は変えないから、このサッカーで絶対に証明してやる気持ちを持ってついてきて欲しい』と伝えました」と決意を語っている。

 開幕戦で浦和に敗れてから、強豪・鹿島相手に会心の勝利を収め、山形戦では確かな実力を証明した。FC東京とG大阪には敗れたものの、内容は確実に向上している。

「我々は全体を見るのではなく局地戦で、いま何ができるかということに向き合っていかないと未来はないと思っているし、そういうクラブだと思っている。だからこそ今日の敗戦が3ヶ月後や6ヶ月後にどうなっているかではなくて、明日や明後日に全精力を傾けて勝ち点3を奪い取るというサイクルを続けていきたい」

 曺監督は強い口調で“湘南スタイル”の継続を宣言した。それに続くように選手たちも試合直後から次を見据えている。

「自分たちのサッカーを信じて、継続することが結果につながると思うし、2連敗しただけで下を向かずに続けていけば結果はついてくる」(遠藤)

「内容が良くても結果がついてこなかった、という試合を続けていくのはダメなので、結果がついてこなかったらその試合は全然ダメだったと思うくらい勝利の意識を全員で持っていきたい」(永木)

「連敗しましたけど下を向く必要はないと思いますし、自分たちのサッカーを続けていく中でゴールを奪う、最後の質のところを高めていけば2点、3点自然と入っていくと思うので、そういったところを突き詰めていきたい」(三竿)

 全員の気持ちは一つになり、次の横浜F・マリノス戦に向いている。ダービーの勝利はただの1勝にとどまらない大きな力となる。J1で勝ち続けるために殻を突き破り、より強さを増した“湘南スタイル”で再び日本サッカー界に旋風を巻き起こす準備はできている。

【了】

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