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ベンテケが止まらない。アストン・ビラがリバプールを破ってFA杯決勝進出

text by 編集部 photo by Getty Images

ベンテケが止まらない。アストン・ビラがリバプールを破ってFA杯決勝進出
ベンテケが止まらない【写真:Getty Images】

【アストン・ビラ 2-1 リバプール FA杯準決勝】

 FA杯準決勝が19日に行われ、アストン・ビラとリバプールがウェンブリー・スタジアムで対戦した。

 ともに優勝7回を誇る名門同士の対決となったこの一戦。アストン・ビラはアグボンラホーが負傷で間に合わず、エンゾグビアが先発出場。リーグ戦最近6試合で8得点と絶好調のベンテケに期待がかかる。

 対するリバプールはジェラードが負傷から復帰して先発に名を連ねた。また、ディフェンスラインにシュクルテルが復帰している。スターリッジはコンディション不良でベンチ入りメンバーから外れた。

 序盤はアストン・ビラが積極的に前へ出てシュートチャンスを作っていく。しかし、20分過ぎに負傷から復帰したばかりのベイカーが再び痛んでオコレとの交代を余儀なくされてしまう。

 すると30分、波状攻撃を受けてオコレがコントロールミスをしたところを拾われ、最後は2列目から飛び込んだコウチーニョに押し込まれた。再試合となった準々決勝ブラックバーン戦でも決勝点を挙げたブラジル人MFの一撃でリバプールが先制に成功する。

 試合開始当初ほどの勢いはなくなったアストン・ビラだが、絶好調のこの男だけは全く関係なかった。36分、左サイドを持ち上がったグレイリッシュのスルーパスにデルフが抜け出し、その折り返しに巧みなステップでマークを剥がしたベンテケが合わせて前半のうちに同点に追いつく。

 早めに勝負を決めたいリバプールは、後半開始からマルコビッチに代えてバロテッリを投入する。3バックから4バックに守備の形を変え、ジェラードが中盤の底に。前線はコウチーニョやスターリングが流動的にポジションを変えながらバロテッリと絡むようになる。

 しかし、追加点を挙げたのはアストン・ビラだった。54分、ベンテケの落としを受けたグレイリッシュがエリア内にラストパスを送り、冷静にDFをかわしたデルフがゴールに流し込んだ。

 アストン・ビラはリーグ戦と全く雰囲気の違うチームになり、前線のベンテケ、グレイリッシュ、デルフらが躍動。フォーメーション変更でバタつくリバプールのDF陣をかき回していく。

 今季限りで退団が決まっているキャプテンのため、負けるわけにはいかないリバプールは前線のバロテッリめがけてロングボールを入れるシンプルな攻撃でゴールを狙うが、アストン・ビラDF陣の体を張った守備の前に1点が遠い。

 86分、コウチーニョのCKにジェラードが頭で合わせてゴールを狙うが、枠を捉えたボールはライン上でリチャードソンにクリアされてしまう。

 リバプールは後半アディショナルタイム突入と同時にランバートを入れて最後の勝負に出る。しかし、1点がどこまでも遠く、ジェラードを35歳の誕生日にFA杯決勝へ連れていくことは叶わなかった。

 リバプールを上回って決勝進出を決めたアストン・ビラは、来月30日にアーセナルとイングランド最強の座をかけて大一番に臨む。

【得点者】
30分 0-1 コウチーニョ(リバプール)
36分 1-1 ベンテケ(アストン・ビラ)
54分 2-1 デルフ(アストン・ビラ)

【了】

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