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本田圭佑 10年前

期待薄な“小さなダービー”。回復急いだ本田、コンディション不良の長友。日本人対決は実現なるか

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

本田かスソか。ミランの右サイドは?

期待薄な“小さなダービー”。回復急いだ本田、コンディション不良の長友。日本人対決は実現なるか
負傷から回復し、先発が濃厚な本田圭佑【写真:Getty Images】

 その本田は、4-3-3の右ウイングとして“定位置”に復帰する見込みだ。これまでの試合ではチェルチが2試合に先発していたが、ポジションをキープするまでの活躍が出来なかった。

 パレルモ戦では右クロスのこぼれ球を押し込みゴールは決めたものの、相変わらず試合の流れからは消え気味。そしてサンプドリア戦では決定機を逸したのち、29節カリアリ戦で本田が受けたようなブーイングを喰らってピッチから下がった。
 
 その分本田に期待されるのは、持ち前の戦術眼でバランスを整えながらもゴールへと絡むプレーだ。現地紙は18日、「右サイドのスペースを空けて右SBアバーテのオーバーラップを引き出し、自らは中に絞って展開を活性させゴールを狙う。これらの動きを一番よく理解しているのが本田だ」と、普段は結果次第で大きく評価を変えるわりに珍しいことを書いていた。

 もっともダービーで結果を出せなければ、どういう論調になるかは容易に想像がつく。また過去2戦では、インザーギ監督が「本田と共通項がある」と評価するスソが途中交代から光るプレーを見せている。前節のサンプドリア戦では左足のミドルシュートでクロスバーを叩いた。インザーギ監督は「選手を14人、15人送り込めるなら彼はスタメンになる」と慎重に語っていたが、地元メディアのウェブ投票などではスタメンに推す声も強い。

 本田が回復を急いだことも危機感の表れかもしれないが、ここで結果を出せば立場の再確立につながる。あとは、戦術的なタスクをこなしながらもゴール前へと走れるだけのフィジカルが作れているかどうかが鍵となるだろう。

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