「今のユナイテッドは結果を出せるようになっている」
ヤングはといえば、彼はサイドの選手たちを信頼するライアン・ギグスの存在の恩恵を受けているのではないかと想像できる。ユナイテッドでは、チームに横幅とスピードをもたらしてくれるウイングがいることが好まれる。本能的にそういう選手たちが求められるのであり、ディ・マリアが不在となったことでヤングは自信を取り戻した。
推測でしかないが、結果とパフォーマンスが振るわなかったことで、ヤングはより自由にやれるようになったのだと思う。過去には彼に批判が集中していたが、過去数ヶ月間は様々な批判が殺到し、他の選手たちが注目される中で彼は自分のプレーに取り組むことができた。相手DFより1ヤード前に出て素早くクロスを上げるという、最も得意なプレーに立ち返った。それがルーニーにもフェライニにも恩恵をもたらしている。
復活劇の精神状態の中で、特に一つのポイントを挙げるべきだろう。今のユナイテッドは、プレッシャーから大幅に解放されたことで結果を出せるようになっている。チェルシーが大崩れしない限りは優勝争いから大きく遠ざかっており、CL出場権獲得以外に目指すべきものはない。アーセナルがタイトル獲得のチャンスを失ってから、シーズン終盤に調子を上げてトップ4を確保する例を我々は過去に何度も目にしてきた。
最後の3ヶ月間に力強さを発揮できること自体は良いことだ。だが本当に真剣なチームは序盤戦からその状態にあり、クリスマス前にさらに強くなり、そして終盤戦へと向かっていく。タイトル獲得に向けた調子の維持と、CL出場権獲得に向けた終盤戦の追い上げとでは全く別のものだ。
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(※)本記事はインデペンデント紙との独占契約により、Football.Blueが日本での配信を行っています。