会見に出席したクロップ監督(右)とヴァツケCEO【写真:Getty Images】
15日、ドルトムントのユルゲン・クロップ監督が今季限りで退任することを発表した。突然の退任発表に各国のメディアも大きく報道。英紙『テレグラフ』もクロップ監督辞任を取り上げたメディアのひとつだったが、ここで起きたハプニングが話題になっている。
「クロップ監督緊急会見」の知らせを受けた英国人ジャーナリストのベン・ブルーム氏はすぐさま同紙のサイト内でライブブログを開設。会見前に「このニュースを聞いたかい? ユルゲン・クロップはドルトムントを離れる。恐らくね。ほぼ間違いないだろう」と実況している。
会見直前には、ブルーム氏は「ドルトムントのプレスカンファレンスは今にも何か起きそうだ」という緊張感を伝えていた。
しかし、ここでハプニングが発生。「ちょっとした問題が起きてしまった」とコメントしたブルーム氏。学生時代にはドイツ語を専攻していた同氏だったが、「彼らはドイツ語で話している。GCSE(一般中等教育修了試験)で習ったことはあまり役に立たなかった」と、会見に出席したドルトムントのハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOとクロップ監督が話すドイツ語が理解出来なかったことを明かした。
さらに、ブルーム氏はヴァツケCEOのことも良く知らなかったようで、「私の推測では、現在恐らくドルトムントのCEOか誰かだろう。まるで誰かが死んでしまったかのように話しをしている」と実況している。
その後、「なぜ私はドイツ語を話せないのだろうか」と後悔する一面を見せた一方、「なぜ世界共通言語がないのか」と注文を付けるコメントも投稿している。また、「クロップは多くのことを話した。しかし、正確には理解できなかった」と、クロップ監督辞任の言葉を聞き逃してしまったようだ。
会見終了後、無事に翻訳を受け取ったブルーム氏は、「このあと昔のドイツ語の先生にメールして謝るつもりだよ」とジョークも綴っているが、「本当に申し訳なかった。プロフェッショナルではなかった」と謝罪の言葉も述べている。
これを見た在英独大使館はツイッターでブルーム氏に対して「よく頑張ったね! ドイツ語の講座をチェックした方がいいかもしれない」と、ドイツ語講座のURLを添付してメッセージを送っている。
クロップ退任の速報を伝えられなかったブルーム氏は、今頃この講座に入会してドイツ語を勉強している最中かもしれない。
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