アウベスの“代役”モントーヤが奮闘
PSGのセンターFWカバーニのプレーエリアを縦3分割すると中央が75%となっていることからもスアレスいかに“動くセンターFW”であるかが分かる。
メッシ、スアレス、ネイマールが揃う“奇跡の3トップ”は、ポジションを超越した縦横無尽、そして神出鬼没のプレーによって相手DFを混乱に陥れる。
とはいえ、この様な戦い方は相互理解が不可欠であり、そう簡単に出来るものではない。スアレスが昨年10月25日のクラシコでバルサデビューを果たしてからわずか半年でこの連係を築き上げているのは、彼らが決して“セルフィッシュ”な選手ではないからだろう。
それぞれがそれぞれのやりたいこと、求めていることを理解しているからこそ可能なスタイルだ。
ただ、この3人が前線で快適にプレーするために支えるのが後方に位置する選手達。左SBのジョルディ・アルバは、98回のボールタッチと83本のパスを記録し、守備でも3回のタックル、2度のインターセプトと4本のクリアを見せて攻守にその存在感を示した。
その中で、右SBとして先発したマルティン・モントーヤの存在は見逃せない。リーガで今季わずか7試合出場(6先発)で、CLでは初出場初先発。本来主力であるダニ・アウベスの出場停止によって回ってきた機会で確実にチームに貢献した。
右ウイングのメッシが中へ入ることで、バルサの右サイドはモントーヤが1人でケアしている状況が続いていた。実際、PSGはその穴を突こうと左サイド(バルサの右サイド)から攻め込む場面が多く見られた。
それでも交代する79分まで大きなピンチを迎えることなく終われたことにはルイス・エンリケ監督も胸をなで下ろしているはず。
この結果、パルク・デ・プランスでの1stレグは、タッチライン際から105メートル×68メートルのピッチ全体を支配したアウェイのバルサが3-1で先勝。カンプ・ノウでの2ndレグを前に決着はついてしまったのだろうか。
【了】
UCL14/15 ラウンド8 1stレグ パリ・サンジェルマン×バルセロナ ハイライト