「クロップにピッタリ合う」。ブレーメンの長身FW
ドルトムントがホッフェンハイムを下して、DFBポカール(ドイツカップ)の準決勝進出を決めた翌日――。
2015年4月8日付の独大衆紙ビルトに、次のような見出しが踊った。
「ドルトムントがディ・サントを得ようとする争いに首を突っ込む」
ビルト紙によれば、ブレーメンは所属するFWディ・サントと2016年までの契約を延長する予定だが、複数のクラブが同選手の獲得に興味を示している。そして移籍先として最も有力視されるのが、ドルトムントだという。
ビルト紙の問い合わせに、ドルトムントのスポーツ・ディレクターであるミヒャエル・ツォルク氏は沈黙を貫き通している。
ビルト紙は193cmの長身FWについて「走力、技術に優れ、決定力がある」、そして「クロップのフットボールにピッタリ合う」と記している。
レバンドフスキの後釜をどうするのか。エースFWのバイエルンへの移籍によって突きつけられたワントップ問題は、今季のドルトムントにとって常に最重要テーマであり続け、今もなお解決していない。
手っ取り早い策として、インモービレ、ラモスを新たに獲得したが、現時点でクロップの戦術にフィット出来ておらず、今後も適応の可能性は低い。ベンチを温める日々が続いている。
また同時にクロップはゴールへのアプローチの方法を変更しようとすることでも、この問題の解決に当たってきた。ときにツートップを試し、前線の組み合わせの試行錯誤を続け、オーバメヤンのワントップという1つの回答に辿り着いた。
2月28日のシャルケ戦が最たる例だが、2列目のロイス、香川らに縦パスを入れて、オーバメヤンも含めた前線の連動で崩すというスタイルは、遂にレバンドフスキ後のワントップ問題に決着が付いたかに見えた。