14日の欧州チャンプオンズリーグ(CL)準々決勝でアトレティコ・マドリーと対戦するレアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督は今季2戦2敗のシメオネ率いるアトレティコとの“相性の悪さ”について発売になった『欧州フットボール批評issue02』のロングインタビューで次のように語っている。
「私は本当に心からの敬意をシメオネとそのチームに抱いているんだよ。レアルを苦しめるに最も適したチーム。それがまさにシメオネ率いるアトレティコと言えるはずだ。彼らの実に見事な守備における組織戦術を前に、時として私たちは必要な我慢を欠いてしまう場合がある。攻めようとする余り(チーム全体の)重心を上げ過ぎる。つまり、バランスが損なわれる。そして、その一瞬を狙う彼らのカウンターの餌食になる」
しかし昨季のCL決勝ではその難敵を打ち破っていることにも自信を見せる名将は、アトレティコを倒すポイントもしっかり把握している。
「端的に言えば、相手よりも上回る点で勝負する。つまり、それが『レアル』という名のチームである以上、個々の技術レベルで多くの敵を上回るのだから、当然その武器をいかに効果的に使うかが問われる。
もっとも、まさかこの場で私の口から対アトレティコの“具体策”を言うわけにはいかないんだが…(笑)。ただ、ここスペインの特徴として、君が言うような極端に引いて守るだけのチームはおよそ皆無と言っていい。
むしろ、余りにも守備を考えないチームが少なくはない。だが、そんな中で、あのシメオネのチームは低く守ることに慣れている。その評価は分かれるのだろうが、実に素晴らしいチームだと私は思う」
同インタビュー内では、ほかにも4-3-3から4-4-2への変更を求める周囲の声に対する見解やハメス・ロドリゲスやモドリッチといった技巧派集団を中盤で共存させることが決して難しいことではないとの持論についてもたっぷり語っている。
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