得点チャンスをものにできなかった香川
ツォルク氏の言うように、あまりに早い時間帯での失点は、またブンデスリーガに限らず「世界」のどこにおいても「受け入れられるものではない」だろう。また2失点目へと繋がるヘアマンの独走を許してしまったことでも、やはりディフェンスの選手達は低い評価とならざるを得ない。
その中でシュメルツァーには「3」とやや高評価となっているのは、後半開始直後の、香川の右足アウトでのパスに反応しての鋭い飛び出しや、また49分のカウンターから香川に入れたクロスが評価されてのことと思われる。唯一気を吐いた、といったところだろうか。
そして2列目より前の選手達は、押し並べて最低評価となっている。ブワシュチコフスキは「5」だが、これもほとんど「6」と考えて差し支えないだろう。ドルトムントの特徴のプレッシングは見る影もなく、ほとんどボルシアMGのゴールを脅かすことは出来なかった。
香川は、49分のシュメルツァーの左からのクロス、また51分のブワシュチコフスキの右からの折り返しを、得点に結び付けることが出来なかった。香川に「6」が付いたのは、そういったこともあるだろうが、全体的に有効な連動、連携を欠いたことで、攻撃の選手達が軒並み低評価となったのだろう。各々が、チームの攻撃に貢献出来なかった。
ヘアマンはビルト日曜版に対して「(クラマーのオウンゴールで敗れた)ひどい前期の試合の後では、僕達がより優れたボルシアだということを証明しなくてはならなかった」とコメントを残している。
開始早々のヴェントの先制ゴールには、そのようなヘアマンの言葉に代表されるボルシアMGの気持ちも垣間見える。気持ちの面でもボルシアMGは、ドルトムントよりも優れたボルシアだった。評価が沈んだドルトムントの採点からは、そういったことも感じ取れる。
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