ロイスが再びベンチ外。連動性も影を潜める
試合の行方は、開始30秒で決まってしまった。
ボルシアMGのヘアマンは、右サイドでラファエルとのワンツーからエリア内を抉ると、折り返しをジョンソンがダイレクトでシュートを放つ。バイデンフェラーが弾いたボールを、ヴェントが豪快に蹴りこんだ。0-1。キックオフの笛が鳴ってから1分も経たない内に、ボルシアMGが先制に成功した。
ボルシアMGの指揮官ファブレは、このゴールについて「私達はゲームの中でとても早くリードを奪い、スーパーなゴールを決めた。しかし難しかった。私たちは深い位置で守ったが、おそらく私達は少し深く守り過ぎた」と振り返っている。
先制点を早々に奪ったことで、ボルシアMGはさほど無理をする必要が無くなった。しかしそのことで、4-4-2で構えた守備ブロックは、返ってズルズルと下がってしまった。ゲームのコントロールが難しかった−—。ファブレの言葉を噛み砕けば、そういったところだろうか。
しかしドルトムントからすれば、それはあまりに困難な状況となった。4バックに2ボランチで、バイタルエリアのスペースを消される。そうやって固く閉ざされると、こじ開けることが出来ないのは、3月のハンブルガーSV戦、ケルン戦といった、これまでのゲームで実証済みだった。
加えてこの試合では、ロイスがベンチ外となっている。筋肉系の問題で4日前のドイツカップ、ホッフェンハイム戦を欠場したロイスは、結局この試合に間に合わなかった。2列目での重要な収めどころを欠いて、縦パスからの速攻といった連動した攻撃も影を潜めた。
ワントップのオーバメヤンが1列下がって、またサイドに流れてパスを受けて、香川もワンタッチで散らすなど、引いたボルシアMGに対してなんとか状況を打開しようとする。