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香川真司 10年前

「ナンセンス」だった3失点。香川もこじ開けられなかったボルシアMG。洗練度、完成度の違いが浮き彫りに

ブンデスリーガ第28節、ドルトムントはアウェイでボルシアMGと対戦して1-3と完敗を喫した。この試合、トップ下で先発した香川真司だが、マルコ・ロイスの欠場もあって効果的な攻撃は出来なかった。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ロイスが再びベンチ外。連動性も影を潜める

「ナンセンス」だった3失点。香川もこじ開けられなかったボルシアMG。洗練度、完成度の違いが浮き彫りに
香川真司は先発するも63分に交代【写真:Getty Images】

 試合の行方は、開始30秒で決まってしまった。

 ボルシアMGのヘアマンは、右サイドでラファエルとのワンツーからエリア内を抉ると、折り返しをジョンソンがダイレクトでシュートを放つ。バイデンフェラーが弾いたボールを、ヴェントが豪快に蹴りこんだ。0-1。キックオフの笛が鳴ってから1分も経たない内に、ボルシアMGが先制に成功した。

 ボルシアMGの指揮官ファブレは、このゴールについて「私達はゲームの中でとても早くリードを奪い、スーパーなゴールを決めた。しかし難しかった。私たちは深い位置で守ったが、おそらく私達は少し深く守り過ぎた」と振り返っている。

 先制点を早々に奪ったことで、ボルシアMGはさほど無理をする必要が無くなった。しかしそのことで、4-4-2で構えた守備ブロックは、返ってズルズルと下がってしまった。ゲームのコントロールが難しかった−—。ファブレの言葉を噛み砕けば、そういったところだろうか。

 しかしドルトムントからすれば、それはあまりに困難な状況となった。4バックに2ボランチで、バイタルエリアのスペースを消される。そうやって固く閉ざされると、こじ開けることが出来ないのは、3月のハンブルガーSV戦、ケルン戦といった、これまでのゲームで実証済みだった。

 加えてこの試合では、ロイスがベンチ外となっている。筋肉系の問題で4日前のドイツカップ、ホッフェンハイム戦を欠場したロイスは、結局この試合に間に合わなかった。2列目での重要な収めどころを欠いて、縦パスからの速攻といった連動した攻撃も影を潜めた。

 ワントップのオーバメヤンが1列下がって、またサイドに流れてパスを受けて、香川もワンタッチで散らすなど、引いたボルシアMGに対してなんとか状況を打開しようとする。

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