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「ストライカーになることを夢見ていた」。究極の万能型MF、ヤヤ・トゥーレが語る理想の司令塔像

text by サイモン・マロック photo by Getty Images

バルサにおけるピボーテとセンターバックの類似性

「ストライカーになることを夢見ていた」。究極の万能型MF、ヤヤ・トゥーレが語る理想の司令塔像
2010年にマンCへ移籍したヤヤ・トゥーレ[右]【写真:Getty Images】

――バルサにいた頃、君はピボーテだけじゃなくてセンターバックも任されている。役割はどのくらい違ったんだろう?

T 守備であろうと攻撃であろうと、ペップはチーム全体が一つのユニットとして機能するチームを作っていた。だから多くの意味で、ピボーテとセンターバックのポジションもすごく似ていたんだ。試合中にはどんどん状況が変わっていくわけだし、変化に対応するのはチーム全員の役割になる。僕は(4-3-3の底で)守備的なMFをやっていたけど、プジョルとピケの間に下がっていくプレーを求められることも時々あった。ペップは二人のSBが可能な限り攻撃に絡むことを望んでいたからね。そういう展開になると、ディフェンスラインをサポートするのが僕の役割になる。単にプジョルとピケの間に入るだけじゃなくて、もっと深い位置まで下りることさえあったんだ。

 逆にセンターバックとしてプレーする場合だと、最初からゴール手前の深い位置にポジション取りをする。でもサイドバックが上がると、やはり守備的MFが下がってきた。

――単純な話、個人的にはどのポジションがしっくりくる?

T 基本的には、どのポジションも楽しめるよ。GK以外ならね(笑)。でも強いて言うならトップ下に惹かれるかな。僕も攻撃するのが好きだからね。ただしどのポジションが向いているかはわからない。それは他の人が判断することだと思うし。

――そして2010年には、シティに移籍してきた。サッカーの印象は?

T シティに来たのは、マンチーニの下で新しいチーム作りが始まって間もない頃だった。彼はチームのプレースタイルついて、すごく明確なアイディアを持っていたよ。マンチーニはイタリア人監督だから、守備を固めてカウンターを食らわないようにする方法について、かなり細かく指示をしていた。

 最初に僕が担当したのは、バリーやデ・ヨンクと組んで、中盤にスクリーンを張る仕事だった。ただし同時に、チーム全体のテンポをコントロールすることも任されたんだ。バルサでやり慣れていたのとは、違うアプローチでね。


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