バイエルンを相手にゴールを決めて得点王を目指すMFアレクサンダー・マイアー【写真:Getty Images】
ドイツ・ブンデスリーガ第28節が現地時間10日から12日にかけて開催される。MF長谷部誠と乾貴士の所属するフランクフルトは、アウェイで王者バイエルン・ミュンヘンと対戦する。
今季すでに2敗は喫しているものの、圧倒的強さを見せつけるバイエルン。現在8位のフランクフルトは、どうにか一泡吹かせ、ヨーロッパリーグ(EL)出場圏内に近づきたい。
そのカギを握るのはやはりMFアレクサンダー・マイアーだろう。バイエルンの攻撃陣にはFWロベルト・レバンドフスキ、MFトーマス・ミュラー、現在負傷離脱中のMFアリエン・ロッベンなど強力な人材がいる。しかし、得点ランキングトップを走っているのはこのマイアー。リーグ戦26試合に出場して19得点を挙げ、2位ロッベンとは2点差、3位レバンドフスキとは5点差を付けている。
196cmの巨体を活かしたヘディングはもちろん、利き足の右足で今季は13得点。また、FKも得意としており、細かいテクニックも持ち合わせる。
2004年からフランクフルトに在籍し、2部では得点王に輝いたこともあるが、代表とは縁がなく、U-21に2試合出場した経験があるのみ。また、元日本代表のFW高原直泰ともチームメイトだった。
すでに10年以上フランクフルトに在籍しているマイアーは、サポーターの間では“フッスバールゴット(サッカーの神様)”と呼ばれ、同クラブの象徴的存在となっている(ドイツではクラブの象徴的選手をこう呼ぶことがある)。
フランクフルトが1部と2部を行き来するクラブであるだけに、まだ1部で得点王になった経験はないマイアー。初の1部得点王に向けて対峙する今度の相手は、前半戦4失点、リーグ26試合に出場し、合計でも13失点と世界最高のGKと呼び声高いマヌエル・ノイアーだ。
得点王を引き寄せるために破るべき最高の相手であり、得点ランキング2位ロッベンが負傷中の間に差を広げる絶好の機会。“フッスバールゴット”が世界最高のGKを打ち破り、EL出場と得点王を手繰り寄せることに注目される。
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