東京ヴェルディユース花の92年組、それぞれの道へ
キローラン菜入(松本山雅FC)と松澤香輝(ヴィッセル神戸)は、ゴールキーパーというたったひとつのポジションを掴むために鍛錬の日々を送っている。
高野光司(鹿児島ユナイテッドFC)は故障で出遅れたが、そのうち試合に絡んでくるはずだ。
相馬将夏(ブリオベッカ浦安)は、早速公式戦出場を果たした。
南部健造(カターレ富山)は、いつものように練習と筋トレの虫だろう。空回りしないように気をつけてほしい。
牧野修造(FC岐阜SECOND)は、新加入の身でいきなり10番を背負うことになった。期待の表れと見て取れる。
山浦新は就活の真っ最中で、OB訪問や説明会に飛び回っている。「自分の人生について考えを深める期間と思っています。決めたことには責任を負わなければいけない。みんなの姿を見ていると、自分も正面から向き合わなければいけない」と、相変わらずコメントが真面目だった。
横内宏治は5月からオーストラリアのシドニーに1年間語学留学することになった。
「ちょっとしたことも手を抜けないですよ。みんなは絶対にもっとやっているんだろうなぁと思うから」と、渋谷は笑う。
4月に入り、東京ヴェルディの練習場近くの桜並木は満開となった。美しいピンクの花びらは、誰の上にも等しく舞い散る。サッカーで結ばれる彼らは、桜の樹をそれぞれの場所で見上げていることだろう。
(文中敬称略)
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