前線が軒並み低評価となった理由
連動した攻撃を仕掛けるために、バイタルエリアでボールを引き出す。引いた相手に対して、ドルトムントの2列目の選手には、そういった役割が求められるが、香川も含めて誰もが上手く機能せず、ノイアーを脅かすことはなかった。2列目より前の選手が軒並み低評価の理由は、主にそういったところだろう。
もっとも5バックにトリプルボランチという、スペースが全くと言っていいほど与えられない状況で、バイタルエリアでの崩しばかりにこだわると、行き詰まってしまうのも事実だ。
なのでターゲットマンとしてのラモスも入れたのだろうが、ラモスもその意味合いで機能したとは言い難ず、「4」というやや低評価となっている。
そんな中でベンダーには「3」とやや高評価だ。これは前半にバイエルンを相手に機能したプレッシングを象徴する点数と言えるだろう。ベンダーは純粋に6番の選手である。
プレスは上手くいったが、配給役の欠如と、アイデアとイマジネーションを欠いた前線――。
5日付のビルト日曜版によるバイエルン戦のドルトムントの先発メンバーの採点からは、そういったことが透けて見えるのである。
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