トータルでは優れているが、ゴールが少なすぎる」
5バックで固めるグルジアに対して、ドイツ代表は攻め立てた。これまでの予選の戦いに比べて、ドイツ代表は安定感が増した。2列目のロイスや、ワントップのゲッツェが前線から降りて起点となり、エジル、ミュラーを交えて連動した攻撃を見せる。
明らかな力関係の差もあり、フンメルスを中心にディフェンスは安定し、カウンターの脅威に晒されることもない。引いて固めるグルジアを39分にロイスのゴールでこじ開けると、続けざまに44分、ミュラーが追加点をねじ込む。
前半を2-0で折り返したドイツ代表は、そのまま後半も危なげない試合運びを見せて、ティフリスから「勝ち点3を持ち帰る」ことに成功した。
最低限のミッションをクリアすることには成功したが、ドイツ代表は誰も満足していない。
レーブは、前半については「とても満足している」としながらも、「我々が挙げたゴール数は少なすぎる」と振り返り、それはミュラーも同様に「後半戦を無得点で終えたことには少しばかりフラストレーションがある」と言葉を残している。
ビルト紙は「トータルでは優れているが、ゴールが少なすぎる」と見出しを付けて、30日付のキッカー紙は「8人の世界王者たちによる順当な勝利」とした。監督、選手だけでなく、メディアも満足することはなく、不満げな様子ですらある。
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