「俺は結果が出てFWやと思っているから、俺の評価は全然だけど」
では、選手たちはどのように感じたのだろうか?
まずフル出場となった槙野は「監督が僕たちに話してくれたことを踏まえて非常にやりやすく、難しくないという印象は受けた。その中で自分が求められていることを、レベルの高い相手の中でできるかってところがポイントだったので、今日はとにかくゼロに抑えたことはよかったかな」と手応えを示した。
新顔の並ぶ中でリーダーとしてチームをけん引したDF吉田麻也は「多くの選手がデビューして、競争の意識が芽生えるというのは非常にチームにとって良いことだと思うし、これからが楽しみ」と自らも刺激を受けつつ前向きな空気を感じていた。
その一方で、W杯以来の代表戦となったMF山口蛍は「監督が求めていたこともできた部分もあるけど、できてない部分もある。監督はもっと高い要求をしていると思うんで、もっともっと要求に応えられるようにやっていかないとダメ」と自らの課題を口にした。
この日、代表デビューを果たしたのはセンターFWで先発した川又。当初はバックアップメンバーだったものの、FW小林悠の負傷離脱によって昇格。試合では得点こそなかったものの、何度か決定的な場面を作り出すなど印象を残した。
それでも、本人は「いや~、ゴール決めてないから全然意味ないよね。俺はね。誰がどう評価するか分かんないけど、俺は結果が出てFWやと思っているから、俺の評価は全然だけど」と悔しさをにじませていた。
対して、岡崎は72分に川又に代わってピッチに立つと、78分にヘディングでゴール。さすがの決定力を見せつけたが「ゴールを取れたことは嬉しいけど、勝てたことが一番。毎試合勝つことを求められているし、そのゴールになったのはすごくうれしいけど、チームみんなのゴール」と言葉でも貫禄を感じさせた。
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