「途中で出た選手が結果を残したことって監督の質なんじゃないかな」
5分後には宇佐美→岡崎→香川とつながり、香川が左から持ち上がって左足シュート。これをGKが弾いたところに本田が駆け上がって左足で押し込み、完全にとどめを刺す。
ACミランでは昨年10月19日のヴェローナ戦以来、5ヶ月以上も得点から遠ざかっている彼だが、新指揮官初陣となる重要な代表戦で1ゴール1アシストの大活躍。存在感の大きさを再認識させることに成功した。
「本田と香川が入ったことで、ゲームのクオリティが上がった。彼らは自分たちのクオリティを見せてくれた。彼らが能力の全てを出せばゲームが変わるということを見せてくれた。日本のキーとなる選手だ」とハリルホジッチ新監督も改めて太鼓判を押していた。
「監督の初試合だからって言うわけじゃないですけど、途中で出た選手が結果を残したことって監督の質なんじゃないかなと思うんですよね。サブの選手まで準備させて、出た時にしっかりと自分たちの役割を発揮させる。
少なくともその整理ができていたから、勝てたか勝てないかは別にして、流れを変える役割を求められた2人が入ってからすぐに変わった。それがゴールって結果につながったのは本当によかったと。
何日間かの仕事だけでも、それを実際に全員に浸透させたっていうのは、監督の経験値だと思います」と、逆に本田の方は、62歳のベテラン指揮官の明確なアプローチが自分自身の確固たる仕事を引き出してくれたと強調した。
ハリルホジッチ監督がこの数日間に意識づけした「タテに速い攻め」に関しては、本田も必要性を多少なりとも感じていたようだ。
「ワールドカップとアジアカップで負けたのは何らかの原因があって、悲観する内容じゃなかったのに結局は決められずに負けたことを受け止めないといけないと思うんです。日本代表としてはいい流れをつかんでいかないといけないし、辛抱強く勝利を続けていくことが大事だと思っています。