「話ができればいいんだよね。でもトッティにはできないんだよ」
チェ サッカーを扱うメディアは色々あるけど、それよりも独立しているラジオとウェブサイトはすごく厳しい。毎日24時間ローマについて放送しているラジオがインターネットで聴けるけど、1、2時間だけですごい。本当に細かいところまで話している。僕が聴いていた番組は、40分くらいナインゴランについて話していた。
八 それはナインゴランの悪いところ?
チェ いいところも悪いところも。彼が言っていたこと、彼がやっていたこと、ある試合のひとつのタックルまでいちいち…
八 ずっと監視しているんだね。
チェ 次の1時間はサバティーニSDをものすごく批判していた。イトゥルベや、怪我をしたイバルボ、ドゥンビアの獲得について。逆にデストロを逃してしまった。いまのローマの課題はゴールが少ないことだけど、ゴールゲッターのデストロがいたのに、トッティがいるから使えなかった。
八 そうだね。
チェ ローマのオーナーはパロッタさんというイタリア系アメリカ人の優秀なビジネスマンで、彼は『前を向いて、まずはスタジアムを造ろう』と思っているけど、僕が思う本当のネックはトッティとデ・ロッシね。大切な存在で、上手いし素敵な選手だけど、彼らがいるとどうしても使わなくてはならない。2人は少しずつ年を取っているし、だから難しい問題になる。
八 チェーポの結論としては、いまの不振の原因は無理やりトッティやデ・ロッシを使わざるえない状況がネックになっているということ?
チェ はい。
八 じゃあ、2人を外せばいい?
チェ まずはクラブが2人と話して、2、3年間MLSへ行って英語を勉強して、戻ってきたらローマで好きなことをさせればいいと思う。フロントに入って、コーチになって…好きなことをね。
そういう話をして彼らを納得させなくちゃいけない。トッティはもう38歳だし、次の選手のためにスペースを作らなくちゃいけない。ユベントスはデル・ピエロとしっかり話をした。
八 話ができればいいんだよね。でもトッティにはできないんだよ。
チェ できないね。
八 これが難しいところなんだよね。