ジェルビーニョは“ネクスト・クラシッチ”
チェーザレ・ポレンギ(以下、チェ) 今回のミネストローネはローマです。材料は『チェゼーナ対ローマ』、『トッティとデ・ロッシ』、そして『リュディ・ガルシア監督』や『サバティーニSDとパロッタ会長』について。さらに『サポーターとメディア』の厳しさも。まず、ローマはチェゼーナ戦でやっと勝ちました。八塚さんは実況をしていてどんなローマが見えた?
八塚浩(以下、八) いい時に比べると戸惑っているなという感じは受けたよね。僕が一番気になったのは、ケイタとデ・ロッシの使い方をすごく意識しているのか、それともガルシア監督がデ・ロッシを上手く使えていないから成績につながっていないのかな、というのはあるよね。それがすべてとは言わないけど、ガルシア監督は人間関係も含めてデ・ロッシを上手く使えていない気がする。
チェ ジェルビーニョはどうだった? 昨シーズン爆発して、トッププレーヤーだったのに今シーズンはダメね。ミスも多いけど、彼のプレーは研究されて読まれるようになった。彼はいまイタリアで“ネクスト・クラシッチ”と言われている。クラシッチは1年目だけトッププレーヤーだったけど、それから完全に消えてしまって、いまはどこにいるかわからない。
八 相手が『ジェルビーニョはこうやれば大丈夫だ』と思っているから、オフサイドにかかるし、パスミスもあるし、キープもできないし、得意のドリブルでも抜けなくなっちゃった。彼のストロングポイントが全部消えちゃったよね。
チェ アフリカ杯もあってちょっと疲れているけど、ローマが昨シーズンと比べて一番違うのはジェルビーニョが大きいと思うね。彼のおかげで何度も試合に勝つことができた。厳しいね。
八 ローマは3トップを続けるのか、2トップの下にリャイッチなのか、フロレンツィを上げるのか下げるのか、まだフォーメーションが定まってないよね。これが意外に大きい。大混乱でしょ。