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日本代表 10年前

球際の激しさ要求も「そこって基本的なところだから」。“世界基準”を知る内田が共感したハリル流

text by 元川悦子 photo by Getty Images

指揮官と共通する内田の姿勢

球際の激しさ要求も「そこって基本的なところだから」。“世界基準”を知る内田が共感したハリル流
内田篤人【写真:Getty Images】

「新しい監督はピリッとやるところはやる。でも怖さはないですよ。(ミーティングでの球際の話は?)それも言いたいことは分かっている。それをどれだけ詰めて言ってくるかってレベルだから。

 日本人はドイツとかブンデスリーガとかチャンピオンズリーグに比べると、そういうところは差があるなと自分も含めて思うから、言っていることは分かりますけどね。そこって基本的なところだから」と内田はいかにも彼らしい淡々とした物言いを見せつつも、新たな闘志を燃やした様子だった。

 3月10日のCLラウンド16、レアル・マドリード戦の先発を外れ、14日のヘルタ・ベルリン、21日のレバークーゼン戦も続けて欠場するほど右ひざの状態は芳しくないが、今回の合宿では初日のランニング、2日の非公開練習を全て消化しているという。

「(ひざの様子は?)もう諦めているから大丈夫です。(今回はずっといる?)まあ分かんないですけど」と本人は普段通り、報道陣を煙に巻いたが、日本代表再建の第一歩となるこの2連戦は帯同して、しっかりとハリルホジッチ監督のコンセプトを吸収したいはずだ。

「今の日本代表が危機的とかは思ってないです。監督がずっと一緒だから勝てるってわけでもないし、アジアカップで勝ったからワールドカップ予選で勝つわけでもない。そんなに一喜一憂している感じでもないです。

 もちろん大事な時期だとは思いますけど。ただチームが違うとか、監督が違うとかじゃなくて、グランドに立てばやるってことの繰り返しなんで」と内田はブレずに勝ちを追求していく構えでいる。

 その姿勢は新指揮官と共通している。今後、ハリルホジッチ流のエッセンスを吸収した内田篤人がどのような変貌を遂げていくのか。日本代表の勝利には、やはりその存在は不可欠だ。

【了】

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