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日本代表 10年前

球際の激しさ要求も「そこって基本的なところだから」。“世界基準”を知る内田が共感したハリル流

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「世界で戦っていくための最低ライン」

 一足早く練習を終えた岡崎慎司(マインツ)が「例えば、自分たちが思っている寄せているレベルがまだまだ寄せられてないとか、失点している部分っていうのはだいたいそういうところだったとか、簡単にマーク外しているとか、ボール奪われてやられていたりとか、ミーティングではそういう場面をチョイスしてこれはダメだと。

 そういう1つ1つの要求を監督はすごい高いレベルで言うんじゃなくて、ホントに世界で戦っていくための最低ラインを言い続けてくると思う」と語っていたように、ハリルホジッチ新監督は細かい部分から1つ1つ立て直しを図っていこうとしているに違いない。その姿勢は非公開練習の間にも感じられたようだ。

 チャンピオンズリーグ(CL)で毎年のように決勝トーナメントに進出しているシャルケの内田篤人は、そんな新指揮官の強調する「世界基準」を、誰よりもよく分かっている選手。2014年ブラジルワールドカップで惨敗する前から「自分たちは強くない」と危機感を口にし続けていた。

 常に冷静に自分たちの力を客観視できる内田がいれば、1月のアジアカップ(オーストラリア)の結果も違っていたのかもしれない。日本人で最も高いレベルの修羅場をくぐった彼だからこそ、ハリルホジッチ監督の言わんとするところをすんなりと受け止められたようだ。

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