「攻撃的=ポゼッション」の概念を壊すか
しかし、岡崎は言う。
「基本的に自分たちの能力というのは認めてもらえているというか、どういうことが特徴なのかとかいうのは監督も分かっていると思う。短い期間だけど、すごく重要な部分を捉えているのかなと。なるほどなというか、自分たちもまあそうだろうなと感じた」
吉田が「(練習には)監督が全部入ってやる。監督自身が全部把握しているんだろうなって感じはしている」と語る東欧の智将は、コートジボワール代表監督時代には身体能力を生かした攻撃的なチームを作り上げていた。
わずか10日間の準備期間と自らが参加するトレーニングにおいて、代表選手たちの適正や特徴を理解した上で“球際の強さ”と“規律ある組織力”を求めたのだろう。
ハビエル・アギーレ前監督が就任当初に守備の強さをポイントに挙げながら、徐々に攻撃への意識にシフトしたように日本サッカー界は潜在的に攻撃的スタイルを好む。
とはいえ、ブラジルW杯でのアルジェリア代表を見ても、組織的プレーによる堅守速攻には決して消極的な印象はない。むしろ積極的で、見方を変えれば攻撃的とも取れる。
“ハリル・ジャパン”は「攻撃的=ポゼッション」の概念を壊す新たな流れを持ち込んでくれるチームとなるのかもしれない。
【了】
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