「ピッチ内外で、チームで共にするっていうのをすごく大事にしているかなと思う」
さらに、DF内田篤人も「日本人は、ドイツとかブンデスリーガとかチャンピオンズリーグに比べると、そういうところ(球際)は差があるなと自分も含めて思うから、言っていることは分かる」と共感した。
とはいえ、球際が強いからといって勝てるほど国際試合は甘くはない。特に、岡崎が言うように、それは世界レベルでは最低ラインであり、内田が言うように欧州トップクラスのリーグで戦う選手にとっては日常である。
そこで重要となるのは、球際の強さに加えて組織的なプレーだ。
FW宇佐美貴史は、「もう何メートルか寄せるとか、もう何歩か行くとか、細かいポジショニングの部分の練習だった」と明かしている。
DF吉田麻也も「ピッチ内外で、チームで共にするっていうのをすごく大事にしているかなと思う」と語った。
指揮官の笛とともに全員が行動するなど、ウォーミングアップでも一糸乱れぬ動きを求めていることからも「規律」をチームに求める姿勢は垣間見られた。
以上を踏まえても、やはり“ハリル・ジャパン”は“ハリル・アルジェリア”同様に組織的なプレーやソリッドな守備からのカウンターを基本とすることが予想される。
それでも、日本とアルジェリアでは選手の質も違ければ、特徴も違う。同じ戦術でプレーしたとしても機能するかはわからない。
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